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「多様性」「共生」を受け入れられる度量の広さ

北海道

函館駅から空港まで移動する間に、漁火通りという名の通りを通過する。その名通り、海上に浮かぶ数多の漁火を見たときは感動したものだ。私の生まれ育った街も漁業は盛んだが、あの規模の漁火を目にしたことはなかった。やはり北海道のスケール感は、何につけても他の土地とは一線を画するのだろう。

 

さて、そんな北海道は函館市。毎月とは言わないが、訪れる頻度はかなり高く、春夏秋冬の景色を見てきた。その中でも印象的なのは冬。どこもかしこも深い雪に包まれると思っていた私に、北海道といっても雪の降り方一つ、土地ごとの特色があると函館の冬景色が教えてくれた。

雪が深いのは、小樽・札幌・旭川などの日本海側である。対して釧路など道東は極寒だが雪は少ない。函館がある道南も比較的雪が少なく、春の雪解けも早い。

函館・釧路間は、京都と千葉ほどの距離がある。それを考えるとこうした差があることは当然なのだが、いかんせん道民以外には想像できないスケール感だ。一つの県でありながら、様々な違いを抱えて生きている。そしてこの違いを受け入れることが、多様性を認め合う道民のおおらかさを育んできた。

 

こうした気質は歴史的側面からも説明できる。

広い土地を求め、本州から蝦夷(北海道)への移住がスタートしたのは鎌倉時代。大規模な開拓が始まったのは明治時代以降だ。道南、に開拓使が置かれ、屯田兵が次々と送られてきた。

屯田兵の出自は様々。未開拓の極寒地で、日本各地からさまざまな気候、文化、風習を持った人たちが集まって生活をしていくこと。その困難を想像すれば、争うよりも皆で協力して過ごす流れができたのも頷ける。

また、極寒の地を開拓していくために女性も肉体労働しなければならなかった。これが「男女平等」といった感覚を根付かせたことも見逃せない。

 

多様性の享受や男女平等など、今の時代を生きる我々が直面している問題をすでに超えてきた函館。海岸沿いにただひたすら、まっすぐ伸びる漁火通りを走ると、とてものびのびとした気持ちになる。この風景も、彼らの伸びやかな心意気を育んだに違いない。考えてみればほとんど毎日、都心の喧騒と飛行機の機内の往復。心身ともに凝り固まるのは必然といえるかもしれない。そんな心と身体を癒すべく、今日も仕事の合間にレンタカーで北海道の広大な道を走るのだ。

20191015

武元康明

半蔵が食べた北海道のうなぎ屋

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