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B級グルメと美ら海と

沖縄県

沖縄。

紺碧から明るい翠へと、美しいグラデーションが視界いっぱいに広がり、2月には本州に先立って穏やかな春風が潮の香りを島中へと運ぶ、楽園の地。

 

そんな場所で私が食べていたのは、天ぷらである。

 

沖縄と天ぷら。

ターコイズブルーの海に、茶褐色の衣。

これをミスマッチと見るか、逆にいいコラボレーションと見るか、皆様はどちらだろう。実は、多くの沖縄県民からすると、この組み合わせは定番スタイルなのだ。観光資源として有名なのはもっぱら海ぶどうやソーキそば。しかし、県民の多くが親しみ普段から口にしているのは、案外このようなB級グルメ的なものだったのである。

食文化以外でも、沖縄に赴くたびに、自分を含め外から来た人間と地元の人々とで、見えている景色が違うことを実感する。「沖縄時間」や模合などの独自の文化もその類であろうか。

観光地沖縄と、生活する場所としての沖縄。

果たして美しいあの海の色は、私の隣でやはり天ぷらにかぶりついていた地元の中学生たちにはどのように見えていたのだろうか。

 

 

そんな風に想いを馳せていたのも、早3ヶ月も前のことである。目まぐるしく日々状況が変わる中で、ゆっくりとした時が流れるあの島々の人たちはどう暮らしているだろうか。

沖縄の海は美しい。改めて、自分が生きるこの「地球」がかけがえのない、宝のような存在であることに気づかせてくれる。

だが、そんな美しい地球でも時に我々に牙を剥く。この星で生きていくことは、科学が進んだ現代であってもかくも難しいのだと、21世紀を生きる我々は身を持って思い知らされている最中だ。

たとえコロナの脅威が去ったとしても、ビジネスの世界に身を置く私たちは経済危機という次の大試練に立ち向かうことになるだろう。私の会社も小さな小さな会社である。先々のことを考えると、不安にならないことがないとは言い切れない。

しかし私は、再び沖縄の海を前に、油で茶色くなった天ぷらを食べて、小さいけれど確かな幸福を味わいたいのだ。それまでは、どんな困難にもへこたれず、前を向いて歩んでいきたい。

みなさまも、確かにそこにあった幸福を再び手にする日まで、どうか戦い続けていただきたい。海と同様、あの美しい沖縄の空。あの空と、私の頭上に広がる空と、みなさまの上にも開けている空は、みな同じだ。同じ蒼穹の下で生きるものとしての、切実な祈りである。

202051

武元康明

半蔵が食べた沖縄県のうなぎ屋

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