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長崎に広がる世界

長崎県

全国津々浦々を渡り歩いた中でも、長崎という場所は殊更「異色」な空気を感じる。当然、場所ごとに纏う雰囲気というのは違うのだが、長崎に行くと、日本ではないような、外国でもないような……もはや「長崎」としか言いようがない、独特の空気が流れているのである。

 

多くの人がご存知であろうが、これは長崎の歴史的背景が大きく影響しているだろう。鎖国体制の中で、唯一外国に開かれた門戸である長崎は、新しいものを常に受け入れ、独自に発展させてきた。

江戸時代のこうした気質は、未だに長崎の街中や人々の中に生き続けているように感じる。

たとえば、急勾配の細い坂道を登って見えるのは、青空を背景に立つ白い教会。

私は無宗教だが、ふらっと立ち寄ってみることが度々あった。

ステンドグラスの色は鮮やかで、異国情緒とどこか神聖さ漂うその建造物を前にすると、心が洗われた気がしてくる。現金なものだ。

 

歴史だけでなく、その地形や気候も個性的だ。

諫早のうなぎも、潮風がふわりと漂う中で食べるからだろうか、豊かな香りと塩味が別格に感じる。店の外に一歩出れば、複雑な海岸線が眼前に広がる。五島の島々は、日によって遠くも近くも見えて飽きることはない。

坂道を自転車で駆け上がる学ランを見かけ、ノスタルジックな気分にかられるのも、もはや私のルーティーンと化している。

 

街中で耳にする方言も、かなりの年月を過ごした福岡の言葉と似ているようで、少しだけ異なるようだ。

こうした些細なことも、長崎特有の「場」を形作っている要素の一つなのだろう。

仕事で訪れたにも関わらず、あの独自の世界観を浴びて、鬼鯖の棒寿司を手土産に帰路につくとき、私の心は完全に小旅行の満足感で満たされているのである。

202071

武元康明

半蔵が食べた長崎県のうなぎ屋

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